「孤独死」は他人事ではない時代?~地域の対策ご紹介

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

 

孤独死は1970年代から問題視されてきました。実際には明治時代から孤独死はあったそうですが、ご近所の見守りが自動的に出来ていることがほとんどでした。今回は地方や企業が行っている孤独死の対策をお伝えします。

 

イメージは3重の輪

高齢者で健康な人は安心です。ですが、高齢者で病気になったりうつ病になったりすると歩くこともままならないことになります。普段から要介護の高齢者であれば介護職員さんが発見してくれますし、自治体や民生委員さんによる見守りサービスも利用できます。洗濯物が一日中干しっぱなしであったり、電気がお昼もずっとついていたりする場合などは、職員さん、ボランティアさんや近隣の人々が発見してくれるでしょう。これが第一の輪です。1つめの輪の外側に位置する2つ目の輪は企業と自治体の連携です。定期的なコープ宅配やボランティアでお弁当宅配サービスを受けられている方などや、地域住民に見守られている方のための見守りです。ですが、企業の場合必ずしもマストで孤独な人の見守りを実践されているわけではありません。企業と自治体が連携しながら孤独死対策をしている市町村では、滋賀県野洲市、福岡県福岡市や大阪府豊中市などがあげられます。ですが、自治体、民生委員、企業、ボランティアや地域の人々の見守りから外れてしまう人もいます。誰にも発見されず孤独死になるのが心配ですが、電気、水道、ガス会社も見守り活動を地域と連携しています。これが3つ目の輪ですね、

見守りボランティアを育成する市町村

息子の嫁であっても、面倒はみてもらわないと決めている場合、夫婦どちらかが先に死去すれば孤独死は目の前にあるので、他人事ではない事態になってきています。広島県福山市では、孤独死の対策として、見守りボランティア育成講座を開催しています。民生委員などと連携しながらさりげない見守りを誰もが行えるシステムです。企業の従業員、地域の住民など特に看護師や福祉士などの資格を持たなくても受講さえすればいいようです。

家族で見守りたい~遠い場合の孤独死対策は?

現在では60歳以上の高齢者で、何かあった時に頼れる人が一人もいないと答えた単身世帯は、男性が20%、女性が8.5%となっています。自治体、企業、民生委員やボランティアなどの見守りが充実している市町村であったとしても、病気であるなどすれば遠くに住む家族は心配です。見守りを家族で行い、孤立死を避ける対策があります。それはアプリの利用です。NTTではガラケー、スマホどちらも無料で見守り対策である「つながりほっとサポート」を実施しています。歩数、携帯の開閉、体調、充電などの利用状況が毎日家族へ通知されるようです。インタープロの「みまもりステーション」はスマホ、タブレットに限るサービスですが、イエスまたはノーでタッチするだけで簡単なので、メールのやりとりが面倒な高齢者でもすぐに返信できますし、簡単な文章があらかじめ用意されているので、「連絡ください」などタッチするだけで家族へメール送信もできます。呼びかけ声の音声で着信を知らせてくれるので分かりやすいのも特徴です。充電器にあるセンサーで体温、明るさなども通知し、外出などは10人までに自動送信できるようです。アプリは費用面で高齢者に負担がかかる心配もありますが、NPO団体の中にはクラウドファンディングをつのるなどし、より低価格での提供のために準備している企業もあるようです。

孤独死は誰にでも起こりうる身近な問題

孤独死は一人暮らしの孤独で寂しい高齢者だけの問題ではなくなってきました。もしも自分が1人になったらと想定し、今から納得のいく老後を迎えられるように、介護が必要になったら、お葬式問題はじめ、終活の準備も必要なのではないでしょうか。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。