一般葬

一般葬の流れとスケジュール|費用相場と安く抑えるポイントも

近年はさまざまな葬儀の形が選ばれるようになりましたが、その中でも「一般葬」は比較的メジャーな葬儀の形式です。

しかし、「一般葬」という言葉を耳にしたことがあっても、具体的な内容や費用について詳しく知っている方は少ないかもしれません。

当記事では、一般葬と家族葬との違いや葬儀の全体的な流れ、費用の相場や節約できるポイントまで、幅広く解説します。

1. そもそも一般葬とは?家族葬とどう違う?

一般葬

一般葬は、故人と関わりのあった多数の方々が参列する葬儀を指します身内だけでなく、友人・知人・職場の関係者・地域の方々まで、幅広い範囲を招待することが特徴です。

 

故人の人脈や地域の風習を色濃く反映した比較的大きな規模の葬儀であり、通常、通夜と葬儀・告別式を含む二日間に渡って執り行います。葬儀と聞いて、多くの方がイメージする「お葬式」が「一般葬」と言えるでしょう。

 

対して家族葬は、家族や親族など故人に近しい方たちに限定して行う小規模な葬儀です。一般葬と比べて参列者の範囲が狭く、訃報の出し方や供物や香典の取り扱い、返礼品・飲食接待の有無、費用の面でも違いがあります。

 

一般葬と家族葬についてさらに詳しく知りたい方は、下記のページもご参考ください。

(内部リンク:一般葬とは?メリット&デメリット・家族葬との違い・葬儀の流れ

 

2. 【臨終~初七日法要まで】一般葬の具体的な流れ

数珠

これまで身内の葬儀に参加した経験が少ない場合、葬儀がどのような流れで進むのか、把握し切れていないという方もいるでしょう。基本的に、一般葬を行う際の臨終から初七日法要に至るまでの流れは、仏式であれば宗派による大きな差はありません。

 

【一般葬の具体的な流れ】

(1)危篤・逝去

(2)搬送・安置

(3)葬儀社との打ち合わせ

(4)納棺

(5)通夜

(6)葬儀・告別式

(7)火葬・精進落とし

(8)初七日法要

 

以下では、一般葬の具体的な流れを8つのステップに分けて解説します。

 

2-1. (1)危篤・逝去

 

危篤の知らせを受けた家族はまず病院へ向かい、親族や関係者にもその状況を伝えなければなりません。故人が亡くなった後は、医師による死亡診断書が発行されます。氏名や生年月日など、記載された内容に間違いがないか確認が必要です。

 

死亡診断書の受け取り後、故人を安置場所へ搬送する手配を行います。搬送業者は、葬儀を依頼する葬儀社と同一である必要はありません。葬儀社の選定がまだの場合、病院から搬送サービスだけを一時的に利用することもできます。

 

2-2. (2)搬送・安置

 

故人は寝台車で安置先へ搬送されます。適切なスペースがある場合は自宅、ない場合は葬儀社や葬祭ホールの安置室・遺体保管専門施設などで安置するのが一般的です。

 

自宅での安置は、最後まで故人と寄り添える利点がありますが、暑い時期には適切な空調設備やドライアイスの準備が必要です。仏式の多くは、個人へ末期の水を含ませ、枕飾りとして一膳飯・団子・水を用意します。

 

2-3. (3)葬儀社との打ち合わせ

 

遺体の安置後は、家族と葬儀社が1~2時間程度かけて葬儀の段取りを打ち合わせます。事前の準備次第ですが、主に話し合うのは以下の項目です。

 

  • 葬儀の形態
  • 宗教・宗派の選択
  • 葬儀を執り行う場所
  • 日程の調整
  • 喪主の選定
  • 葬祭用品の選定(祭壇・棺・骨壺など)
  • 返礼品・飲食関係の手配
  • 供花・供物の選定
  • 参列者の滞在場所の手配

 

分からない点は葬儀社に相談すれば、適切なアドバイスがもらえます。

 

2-4. (4)納棺

 

納棺式は、家族や親しい親族のみの参加で、通夜が始まる前に行われるケースが一般的です。家族や親族が納棺師や葬儀社スタッフの指示に従い、故人の身体を洗い清める湯灌(ゆかん)の儀式から始め、故人の旅支度を整えて棺に納めます。

 

故人とともに送りたいものがあれば、可燃物に限り副葬品として納めることが可能です。ただし、納棺のタイミングや方法は宗派や地域によっても異なるため、事前に確認しておきましょう。

 

2-5. (5)通夜

 

通夜は、葬儀の前日に行われるのが一般的です。以前は故人を夜通し見守っていましたが、近年は僧侶による読経と参列者による焼香が中心で、数時間程度で解散するケースが多くなりました。通夜式の後には、通夜振る舞いと呼ばれる飲食の席が用意されることもあります。

 

喪主や家族は、通夜開式の約1~2時間前に式場に到着し、葬儀社と当日の流れについて打ち合わせを行うのが通例です。通夜後は、翌日の葬儀や出棺に向けての準備を進めます。

 

2-6. (6)葬儀・告別式

 

通夜の翌日に行われる葬儀では、僧侶による読経と参列者による焼香が中心となります。葬儀と告別式は一纏めで考えられることが多いものの、本来、葬儀は故人をあの世へ送る宗教的な儀式、告別式は故人と関わりがあった方々との社会的なお別れの儀式です。

 

僧侶による葬儀式の後、棺の蓋を一時的に開けて家族や親族が故人と最後のお別れをします。以前は最後に釘打ちの儀式が行われていましたが、現在では省略されるケースが増えました。

 

2-7. (7)火葬・精進落とし

 

葬儀・告別式の後、故人は霊柩車で火葬場に運ばれます。火葬に必要な「火葬許可証」の発行手続きは、葬儀社が代行することが一般的です。火葬には約1時間~1時間半を要し、終了後は家族親族で遺骨を骨壺に納める「骨上げ」を行います。

 

骨上げ後は、精進落としという飲食の席が葬祭ホールや料理店で設けられ、参列者を労います。僧侶が精進落としに参加する場合、専任の対応者を決めておくとよいでしょう。僧侶が参加しない場合は、御膳料をお渡しします。

 

2-8. (8)初七日法要

 

初七日法要は、故人が亡くなってから7日目に行う法要ですが、現在では葬儀・告別式当日に繰り上げて行う形が一般的です。初七日法要は葬儀後最初の法要であると同時に、故人が三途の川の岸辺に辿り着く大切な日と言われています。

 

当日に行う場合は、葬儀社の案内に従って進めれば問題ありません。実際の7日目に行う場合は、喪主が寺院との確認や必要な手配を行う必要があります。初七日法要に参列する際も、喪服を着用するのが一般的です。

3. 一般葬の費用相場

葬儀費用

一般葬儀の費用相場は、規模や参列者の数によって異なりますが、約100万~200万円台が一般的なボリュームゾーンとされています。おおよその内訳は、下表の通りです。

 

内訳 相場
葬儀一式費用 約70万~135万円
飲食接待費用 約25万~45万円
寺院費用 約30万~40万円
その他費用 約10万~20万円
合計 約135万~240万円

 

葬儀一式費用には、遺体の搬送・斎場の使用料・人件費・火葬に必要な費用などが含まれており、葬儀の基本的な進行に必要なすべてをカバーしています飲食接待費用は「通夜振る舞い」や「精進落とし」で提供する飲食物や、香典返しなどにかかる費用です。参列者の人数や料理の内容、いただいたお香典の額によって費用は変動します。

 

寺院費用は僧侶に読経をしてもらうためのお布施や、戒名授与などの費用です。遠方からお越しいただく場合には御車料、飲食をされない場合には御膳料を渡します。地域や宗派によって相場は異なりますが、感謝の気持ちを形として表すために欠かせません。なお、仏式のみならず、神式やキリスト教式でも宗教者へお礼を包むのが基本です。

 

その他費用には、エンバーミングなどのオプションサービスのほか、想定外の状況に応じた追加料金などが含まれます。例えば、返礼品のアップグレードや、参列者が想定より多かった場合の飲食接待の追加などです。

4. 一般葬の費用をできる限り抑えるためには?

 

できるだけ費用を抑えて一般葬を行うコツとして、以下の2点が挙げられます。

 

  • 複数の葬儀社に見積もりを依頼しておく

まずは、複数の葬儀社から具体的な見積もりを取り、サービス内容と費用を比較検討しましょう。相見積もりを取れば市場の相場を把握しやすく、コストパフォーマンスの高い葬儀社を選ぶことが可能になります。

 

  • プラン内容をしっかりと確認しておく

費用の安さだけで選ぶと、後から「これも追加したい」「あれも必要」となり、結果として費用が高くなるケースが少なくありません。プランを選ぶ際は、必要なサービスがプランに含まれているか、余計なオプションがついていないかの確認が重要です。

 

事前に情報収集を行い、プラン内容をしっかり確認することで、無駄な費用を省きつつ、故人にふさわしい葬儀の実現が可能となります。

 

まとめ

 

一般葬は故人との関わりがある方々を広く招いて行うため、葬儀費用が高額になりがちです。

 

市営斎場である横浜葬儀メモリアルセンターでは、420,000円(税込)からの一般葬プランを提供しており、別途オプション以外の追加料金はありません。

 

できるだけ費用を抑えつつ故人にふさわしいお別れをしたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。